「プレコンセプションケア」を知っていますか?

「プレコンセプションケア」という言葉をご存じですか?

あまり聞きなれない言葉ですが、コンセプション(Conception)は受胎、つまりおなかの中に新しい命をさずかることをいいます。

「プレコンセプションケア」(Preconception care)とは、将来の妊娠を考えながら女性やカップルが自分たちの生活や健康に向き合うことです。

現代は、ストレスの多い社会。また、忙しい日常において、生活習慣も乱れがちです。
若い世代は、体力もありますし、あまり体に不調が出ないので、健康については後回しにしてしまいがちではないでしょうか。
しかし、いざ妊娠・出産を考えたときに、様々な原因が不妊につながっている可能性があります。

若い世代の女性や将来の家族がより健康的で質の高い生活を送るためには・・・

 ・健康的な生活習慣を身につける

適度な運動、栄養バランスのとれた食事、十分な睡眠をとり生活リズムを整えるなど、健康的な生活習慣を身につけましょう。

 ・喫煙(受動喫煙)、飲酒に注意

妊娠を考えている女性は禁煙しましょう。受動喫煙も健康に影響を及ぼすのでパートナーにも禁煙してもらえるとベストです。
また、アルコールの摂取も控えめにしましょう。

 ・健康診断を受ける

適正体重をキープすることや、がん検診などを受け、隠れている病気がないかなど、自身の体の状態を定期的にチェックすることが大切です。

 ・感染症を予防する 

妊婦が風疹にかかると、胎児が先天性風疹症候群を持って生まれてくる可能性があります。風疹はワクチン接種で予防できるので、免疫がない方はワクチンを接種しておきましょう。
また、若い世代に多いクラミジアや、近年増加している梅毒など、性感染症は、感染したまま放置すると男女ともに不妊につながったり、妊娠後は流産や早産の原因になったり、疾患によっては胎児にも影響を及ぼす場合があります。
性感染症はパートナー同士でピンポン感染しますので、パートナーとともに検査を行うことが大切です。

【性感染症の検査はこちらから】

妊娠・出産には適切な時期があり、また、健康であることも大切です。プレコンセプションケアは、妊娠を計画している女性だけではなく、全ての妊娠可能年齢の女性にとって大切なケアです。自分のライフプランを考え、普段から、健康管理を意識し、健やかな将来に備えることが大切です。

≪参照資料≫

プレコンセプションケアセンターについて~国立成育医療研究センター~

「プレコンセプションケア」をみんなの健康の新常識に~SMART LIFE PROJECT(厚生労働省)~

梅雨の季節ですね

毎日、梅雨らしいお天気が続いていますが、みなさん体調を崩したりしていませんか?

梅雨時期は、頭痛やめまい、首や肩のコリ、関節痛や疲労感など、体調を崩す方が増えてくるようです。


梅雨の季節のこういった体の不調は、天候や天気の変化が原因で起こることが多く、これらは総称して「気象病」「天気痛」と呼ばれています。

これには、気圧の変化が大きく関係していて、この変化に【内耳】のセンサーが過剰に反応し、その情報が脳に伝わって自律神経のバランスが乱れ、もともと持っていた症状が出現するようです。

そのため、自律神経のバランスを整えることが重要となるため、バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠など、規則正しい生活を送ることが、気象病の予防につながります。

また、耳の周りの血行が悪くなると、内耳が過敏になるため、耳をマッサージしたり、耳の後ろを温めるなど、内耳の血行を良くすると効果があるようなので、天候によって体調不良になりやすい方はぜひ試してみてください。

【1分で出来る!くるくる耳マッサージ】

先日、当検査所は、一部リニューアルしました。

      
エントランスとエレベーター前が、ちょっとおしゃれな雰囲気になり、梅雨の時期で気分がうつうつとしがちですが、気持ちを上げて仕事ができそうです。

これから夏になると、気分も開放的になり、性感染症に感染する機会も増えてきますので、気になる症状のある方は当検査所の郵送検査をご利用ください。

【検査のお申し込みはこちらから】

≪参照資料≫

【頭痛-る 気圧予報で体調管理】

感染症が流行しています

全国的に梅雨に入り、毎日スッキリしないお天気が続いていますね。

先日、知り合いの20代の女性が、高熱と咽頭痛、リンパ節の腫れなどの症状が出て、最初はコロナを疑いコロナの検査をしたところ、結果は陰性で、その後病院で血液検査をした結果、【伝染性単核球症】と診断されたそうです。

【伝染性単核球症】は、大半がEBウイルスによるもので、若い世代に多く見られる感染症とのことです。乳幼児期にEBウイルスに初感染した場合は症状は出ないことが多いのですが、思春期以降に初感染すると、発症してしまうそうです。
症状としては、発熱、咽頭痛、倦怠感、リンパ節の腫脹、咽頭炎などが多く見られますが、特別な治療法はなく、対症療法により治療を行い、個人差はありますが、おおよそ1~3週間で症状は治まるとのことで、先ほどの知り合いの女性は1週間ほどで治ったそうです。

新型コロナウイルスの流行により、マスクと消毒の生活を送っていたため、新型コロナウイルスが5類に分類され、対策が不要となった現在、インフルエンザやRSウイルスなど、様々な感染症が全国的に流行っているようなので、体調管理に気を付けて過ごしたいですね。

また、梅毒についても、昨年を上回るペースで感染が広がっています。梅毒は治療を行わないと、症状は進行してしまいますので、早期発見、早期治療が大切です。感染が疑われる場合は、迷わず検査を受けましょう。

【梅毒の検査はこちらから】

≪参照資料≫

伝染性単核球症(日本感染症学会)

「いきなりエイズ」という言葉をご存じですか?

みなさん、「いきなりエイズ」という言葉を聞いたことがありますか?
なんとなく想像がつく方もいるかもしれませんが、「いきなりエイズ」とは、エイズを発症して、初めてHIVウイルスの感染を知ることを指します。

AIDS(エイズ)は「後天性免疫不全症候群」と訳され、HIVに感染することで、免疫力が低下し、普段は感染しない病原体にも感染しやすくなり、さまざまな病気を発症する状態のことをいいます。
HIVに感染し、抵抗力が落ちることで発症する疾患のうち、代表的な23の指標となる疾患が決められており、これらを発症した時点でエイズ発症と診断されます。

先日、この「いきなりエイズ」の患者の割合が、沖縄県内で2022年に52.6%となり、2002年以来20年ぶりに50%台を超えた、という記事が報道されていました。
全国的には、「いきなりエイズ」の患者の割合はおおよそ30%ほどで推移しています。

(厚生労働省エイズ動向委員会データより作成)

現在では、エイズ発症前の早期段階でHIV感染を発見し、治療を開始することでエイズの発症を防ぐことができ、HIVに感染していない人と同じように、健康的な社会生活を送ることができるようになっています。

また、治療を継続して体内のウイルス量が減少すれば、HIVに感染している人から他の人への感染リスクが大きく低下することも確認されています。

そのため、感染に不安のある方はHIVの検査を受け、感染が判明した場合は、すぐに適切な治療をはじめることがとても大切です。

【HIVの検査はこちらから】

≪参照資料≫

HIV/エイズって何? HIV検査相談マップ

API-Netエイズ予防情報ネット

 

梅毒の患者数が5,000人を超えました

新型コロナウイルスも5類に移行し、徐々にコロナ前の日常が戻りつつありますね。

近年、感染者が急増している「梅毒」について、今年も感染者の増加の勢いが衰えず、先日公表された国立感染症研究所の調査結果で、今年に入り、梅毒と診断された患者数が5,000人を超えたことがわかりました。
これは、現在の調査方法になってから最多の患者数を記録した昨年を、約1か月早いペースで上回っています。

梅毒は、梅毒トレポネーマという病原体の感染によっておこる性感染症です。
感染経路としては、粘膜や皮膚の直接の接触によって感染するので、性行為などによる感染が最も多いですが、
感染した妊婦の胎盤を通じて胎児に感染する場合(先天梅毒)もあります。

感染後3~6週間の潜伏期間を経て、感染した部位にしこりや潰瘍が見られたり、リンパ節の腫れなどの症状が出てきます。
しかし、これらの症状は、無治療でもやがておさまってしまいますが、病原体がいなくなったわけではないので、他の人にうつす可能性があります。

梅毒は、早期に治療すれば治る病気ですので、性器などの感染部位にしこりがあるなど、梅毒が疑われる症状がある場合は、早めに検査し、医療機関を受診することが大切です。

 

【梅毒の検査はこちらから】

≪参照資料≫

梅毒とは(国立感染症研究所)

新年度が始まりました

いよいよ4月に入り、今年も新年度を迎えました。

今年は、早い時期から暖かくなり早くに春がやってきましたね。

各地で桜もきれいに咲き誇り、私も久しぶりに花見に出かけましたが、やっぱり桜っていいですよね。

新型コロナウイルスの影響で、ここ数年は入学式や入社式も例年のように行えませんでしたが、今年は久しぶりにコロナ前のような式典が催されたのではないでしょうか。

マスク着用も個人の判断にゆだねられ、徐々にコロナ前の日常を取り戻せるといいですね。

春は気候も暖かくなり、新生活が始まる一方、メンタル不調を起こしやすい時期でもあります。

転勤や入学、引っ越しなど、新しい生活環境での心の疲労や、気温の高低差により心と体にストレスがかかり、自律神経が乱れがちになるためです。

メンタル不調を防ぐためには、十分な睡眠と栄養バランスの良い食事とるなど、規則正しい生活を心がけましょう。

また、適度な運動と、休養をしっかりとることも大切です。

心身ともに健康に新年度を迎えられるといいですね。

卒業式シーズンですね

今週は、先週よりもさらに暖かくなり、本当に春の陽気ですね。

3月に入り、卒業式シーズンとなりました。

今年は、卒業式でのマスク着用の規制もなくなり、久しぶりにマスク無しでの卒業式が催されているところもあるようですね。

来週には、マスク着用について個人の判断に任せられるようですが、皆さんはマスクを外しますか?

新型コロナウイルスの感染者は減少していますが、群馬県では、【群馬県新型コロナ検査無料化事業】の『感染拡大時の一般検査事業』を3月31日(金)まで延長いたしました。

【群馬県新型コロナ検査促進事業の実施について(検査無料化事業)】

感染不安のある下記に該当する方は、引き続き、当検査所でも検査を行っております。
・無症状の方
・濃厚接触者ではない方
・群馬県在住の方

【当検査所の新型コロナ無料検査について】

群馬県在住がわかる身分証明書をお持ちの上、検査会場までお越しください。

受付時間:月~金 10:00~16:00

(土日祝日休み)

検査会場:高崎市あら町5番地1

TEL:027-321-3000(株式会社メディック)

春のようですね

今週は、急に気温が上昇し、春のような陽気が続いていますね。

春一番が吹いたというニュースを目にして、いよいよ寒かった冬から、春がやってくるのかと思うと気持ちも弾んできます。

春はとてもいい季節ですが、暖かくなるのと同時に気になるのが花粉症ですよね。

今週は気温の上昇とともに、花粉の飛散量も一気に上昇し、毎日つらい思いをしている人も多いのではないでしょうか。

花粉症は体の免疫機能が過剰に反応を起こし「くしゃみ」や「鼻水」「涙」によって花粉を外に出そうとして起こるアレルギー反応です。

これまで花粉症ではなかった人や症状が軽かった人も、体内に花粉を多く取り込むことによって、花粉症を発症したり症状が強くなるので、できるだけ花粉に接しないことが大切です。

マスクやめがねで花粉を体内に取り込む量を少なくしたり、帰ってきたらうがいや洗顔で花粉を洗い流すことも花粉症の対策になります。

衣服については毛織物の上着は花粉が付きやすいので、表面がすべすべしたものやポリエステル素材などの化学繊維のものがおすすめです。

花粉症は免疫力が低下すると症状が出やすくなるので、たばこを控えたりお酒の飲みすぎに気を付け、規則正しい生活を心がけ、正常な免疫機能を保つことが大切です。

 

また、腸内環境を整えることでアレルギーの発症を改善させることができるそうなので、バランスの良い食事を心がけ、対策の1つとして毎日の食事に食物繊維やヨーグルトなどを多く取り入れてみてはいかがでしょうか。

<参照資料>

平成22年度花粉症対策 (厚生労働省)

群馬県新型コロナ検査促進事業の延長について

いよいよ、花粉症の季節になりましたね。

それでも、近頃は、新型コロナウイルスの感染者も減少してきたので、また旅行などの計画を立てている方もいるのではないでしょうか。

群馬県では、【群馬県新型コロナ検査無料化事業】の『感染拡大時の一般検査事業』を3月10日(金)まで延長いたしました。

【群馬県新型コロナ検査促進事業の実施について(検査無料化事業)】

感染不安のある下記に該当する方は、引き続き、当検査所でも検査を行っております。
・無症状の方
・濃厚接触者ではない方
・群馬県在住の方

【当検査所の新型コロナ無料検査について】

群馬県在住がわかる身分証明書をお持ちの上、検査会場までお越しください。

受付時間:月~金 10:00~16:00

(土日祝日休み)

検査会場:高崎市あら町5番地1

TEL:027-321-3000(株式会社メディック)

昨年約13,000人の梅毒の新規感染者数が報告されました

梅毒の新規感染者数が近年増加しているというニュースをよく耳にするようになりましたが、国立感染症研究所の感染症発生動向調査によると、2022年に12,966件の梅毒の症例が報告され、2021年の年間の症例数7,875件の1.6倍となりました。

男女別・年齢別でみると、男性は20~50代と幅広い層で感染者がみられますが、女性は20代の若い人たちが感染者の中心となっています。

性風俗産業の従事者や利用者が感染者の4割を占める一方、近年はマッチングアプリやSNSの普及により、若者を中心に不特定多数の人と性交渉をする機会が増えたことも感染者数が増加した要因の一つと考えられています。

(国立感染症研究所感染症動向調査より作成)

梅毒は梅毒トレポネーマという病原体の感染によっておこる性感染症です。

梅毒トレポネーマがリンパ節に侵入し、時間の経過とともに血液を巡って全身に広がっていきます。

梅毒は、症状が現れる時期と症状が自然に消える時期を交互に繰り返しながら進行します。

感染後約3週間~6週間後、感染がおきた部位(陰部、肛門、口など)に、初期硬結(しこり)や硬性下疳(潰瘍)が見られたり、リンパ節の腫れなどの症状が出てきますが、無症状の場合もあります。【早期顕症梅毒第Ⅰ期】

しかし、症状が出た場合でも、無治療のままでいても、やがてそれらの症状は消失していきます。

第Ⅰ期の症状が一旦消失した後、4~10週間の潜伏期を経て、手のひらや足の裏など、全身に赤い発疹(梅毒性バラ疹)が出てきます。【早期顕症梅毒第Ⅱ期】
この時期には、発熱、倦怠感等の全身症状に加え、泌尿器系、中枢神経系、筋骨格系の多彩な症状を呈することがあります。
第Ⅰ期同様、無治療でも数週間~数か月で症状はおさまってきます。

さらに無治療のまま年数が経過すると、皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)が発生し、やがては心臓、血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、場合によっては死亡に至ることもあります。【晩期顕症梅毒】

梅毒の治療は、一般的には外来で処方された抗菌薬(ペニシリン剤)を服用します。
病変の部位によっては入院のうえ、点滴で抗菌薬の治療を行うこともあります。

現在は、感染者の6割は早期顕症梅毒の段階で感染が判明するため、比較的早期から治療を開始する例が多く、抗菌薬が有効であることなどから、晩期顕症梅毒に進行することはほとんどありませんが、感染者の増加に伴い、晩期顕症梅毒の新規感染者数も年々増えています。

感染予防としては、不特定多数の人との性的接触を避けることや、コンドームを使用することが大切です。

梅毒は、治療をしなくても症状がなくなることがありますが、自然に治ることはありません。

早期に治療すれば治る病気ですので、性器などの感染部位にしこりがあるなど、梅毒が疑われる症状がある場合は、早めに検査し、医療機関を受診しましょう。

また、梅毒は知らないうちにパートナーに感染させていることが多い感染症ですので、パートナー等と一緒に検査を受けることも大切です。

 

【梅毒の検査はこちらから】

≪参照資料≫

日本の梅毒症例の動向について(国立感染症研究所)

梅毒とは(国立感染症研究所)