2024年 6月 の投稿一覧

梅雨の時期になりました

今年は、なかなか梅雨入りしないな、と思っていましたが、やっと梅雨入りしましたね。

梅雨時期は、気圧の変化が大きくなることで自律神経のバランスが乱れ、頭痛やめまい、首や肩のコリ、関節痛や疲労感などといった症状があらわれやすくなりますので、規則正しい生活を心がけ、自律神経のバランスを整えて、快適に過ごしたいですね。

ところで、新型コロナウイルス感染症が5類に移行後、様々な感染症が流行しましたが、現在は手足口病と溶連菌が流行しているようです。

どちらも子どもに多い感染症ですが、溶連菌については「人食いバクテリア」とも呼ばれる【劇症型溶血性レンサ球菌感染症】が急増しているようで、こちらは子どもから大人まで広範囲の年齢層で発症するそうですが、特に30歳代以上の成人に多いと言われています。

子どもがよくかかる溶連菌は発熱やのどの痛み、舌にイチゴのようなブツブツが現れるいちご舌が特徴ですが、【劇症型溶血性レンサ球菌感染症】は主に傷口に細菌が入り込むことで感染し、最初は発熱やのどの痛みなどよくあるかぜ症状のようですが、その後数十時間のうちに急激に症状が悪化し、腕や足の腫れから筋肉が壊死したり、多臓器不全へと進行し、死に至る場合もあるようで、その致死率はおよそ30%にもなるそうです。

新型コロナウイルスも最初は致死率が高く、恐ろしい感染症でしたが、また新たな感染症が出てきて、とても怖いですよね。

感染しても、全てが劇症型になるわけではないようですが、傷口や、鼻やのどの粘膜から菌が侵入することを防ぐことが大切なので、基本的な感染対策と傷口を清潔に保つことを心がけたいですね。

”殿様枕症候群”にご注意を!

”殿様枕症候群”をご存じですか?

”殿様枕症候群”は、国立循環器病研究センターによって提唱された、高い枕と脳卒中の原因の一つである特発性椎骨動脈解離との関連について述べた用語です。(英語名:Shogun pillow syndrome)

脳卒中は通常高齢者に起こる病気ですが、若年~中年層でも特殊な原因で起こることがあり、特発性椎骨動脈解離はその原因の一つで、首の後ろの椎骨動脈という血管が裂けてしまうことで脳卒中を起こします。

上記の研究グループが、特発性椎骨動脈解離の患者さんの内、極端に高い枕を使用している患者さんが存在することに着目し、研究を重ねた結果、枕が高ければ高いほど特発性椎骨動脈解離の発症割合が高く、この関連は枕が硬いほど顕著であることを立証しました。

日本では17~19世紀に”殿様枕”と呼ばれる高くて硬い枕が、庶民の間でも使用されていました。皆さんも時代劇などで目にしたことがあると思いますが、そのころの書物には『寿命三寸楽四寸(12cm程度の高い枕は髪型が崩れず楽だが9cm程度が早死にしなくて済む)』といった言説が流布していたと記載があるそうです。

最近は、ベッドでスマホを使用するために枕を極端に高くしている人も多いようです。

この習慣が脳卒中のリスクを高めているようなので、”殿様枕症候群”にならないように枕も気を付けて選びたいですね。

≪参照資料≫

枕が高いと脳卒中になる?-特発性椎骨動脈解離と高い枕の関係と、殿様枕症候群の提唱- 国立循環器病研究センター