2023年 6月 の投稿一覧

「プレコンセプションケア」を知っていますか?

「プレコンセプションケア」という言葉をご存じですか?

あまり聞きなれない言葉ですが、コンセプション(Conception)は受胎、つまりおなかの中に新しい命をさずかることをいいます。

「プレコンセプションケア」(Preconception care)とは、将来の妊娠を考えながら女性やカップルが自分たちの生活や健康に向き合うことです。

現代は、ストレスの多い社会。また、忙しい日常において、生活習慣も乱れがちです。
若い世代は、体力もありますし、あまり体に不調が出ないので、健康については後回しにしてしまいがちではないでしょうか。
しかし、いざ妊娠・出産を考えたときに、様々な原因が不妊につながっている可能性があります。

若い世代の女性や将来の家族がより健康的で質の高い生活を送るためには・・・

 ・健康的な生活習慣を身につける

適度な運動、栄養バランスのとれた食事、十分な睡眠をとり生活リズムを整えるなど、健康的な生活習慣を身につけましょう。

 ・喫煙(受動喫煙)、飲酒に注意

妊娠を考えている女性は禁煙しましょう。受動喫煙も健康に影響を及ぼすのでパートナーにも禁煙してもらえるとベストです。
また、アルコールの摂取も控えめにしましょう。

 ・健康診断を受ける

適正体重をキープすることや、がん検診などを受け、隠れている病気がないかなど、自身の体の状態を定期的にチェックすることが大切です。

 ・感染症を予防する 

妊婦が風疹にかかると、胎児が先天性風疹症候群を持って生まれてくる可能性があります。風疹はワクチン接種で予防できるので、免疫がない方はワクチンを接種しておきましょう。
また、若い世代に多いクラミジアや、近年増加している梅毒など、性感染症は、感染したまま放置すると男女ともに不妊につながったり、妊娠後は流産や早産の原因になったり、疾患によっては胎児にも影響を及ぼす場合があります。
性感染症はパートナー同士でピンポン感染しますので、パートナーとともに検査を行うことが大切です。

【性感染症の検査はこちらから】

妊娠・出産には適切な時期があり、また、健康であることも大切です。プレコンセプションケアは、妊娠を計画している女性だけではなく、全ての妊娠可能年齢の女性にとって大切なケアです。自分のライフプランを考え、普段から、健康管理を意識し、健やかな将来に備えることが大切です。

≪参照資料≫

プレコンセプションケアセンターについて~国立成育医療研究センター~

「プレコンセプションケア」をみんなの健康の新常識に~SMART LIFE PROJECT(厚生労働省)~

梅雨の季節ですね

毎日、梅雨らしいお天気が続いていますが、みなさん体調を崩したりしていませんか?

梅雨時期は、頭痛やめまい、首や肩のコリ、関節痛や疲労感など、体調を崩す方が増えてくるようです。


梅雨の季節のこういった体の不調は、天候や天気の変化が原因で起こることが多く、これらは総称して「気象病」「天気痛」と呼ばれています。

これには、気圧の変化が大きく関係していて、この変化に【内耳】のセンサーが過剰に反応し、その情報が脳に伝わって自律神経のバランスが乱れ、もともと持っていた症状が出現するようです。

そのため、自律神経のバランスを整えることが重要となるため、バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠など、規則正しい生活を送ることが、気象病の予防につながります。

また、耳の周りの血行が悪くなると、内耳が過敏になるため、耳をマッサージしたり、耳の後ろを温めるなど、内耳の血行を良くすると効果があるようなので、天候によって体調不良になりやすい方はぜひ試してみてください。

【1分で出来る!くるくる耳マッサージ】

先日、当検査所は、一部リニューアルしました。

      
エントランスとエレベーター前が、ちょっとおしゃれな雰囲気になり、梅雨の時期で気分がうつうつとしがちですが、気持ちを上げて仕事ができそうです。

これから夏になると、気分も開放的になり、性感染症に感染する機会も増えてきますので、気になる症状のある方は当検査所の郵送検査をご利用ください。

【検査のお申し込みはこちらから】

≪参照資料≫

【頭痛-る 気圧予報で体調管理】

感染症が流行しています

全国的に梅雨に入り、毎日スッキリしないお天気が続いていますね。

先日、知り合いの20代の女性が、高熱と咽頭痛、リンパ節の腫れなどの症状が出て、最初はコロナを疑いコロナの検査をしたところ、結果は陰性で、その後病院で血液検査をした結果、【伝染性単核球症】と診断されたそうです。

【伝染性単核球症】は、大半がEBウイルスによるもので、若い世代に多く見られる感染症とのことです。乳幼児期にEBウイルスに初感染した場合は症状は出ないことが多いのですが、思春期以降に初感染すると、発症してしまうそうです。
症状としては、発熱、咽頭痛、倦怠感、リンパ節の腫脹、咽頭炎などが多く見られますが、特別な治療法はなく、対症療法により治療を行い、個人差はありますが、おおよそ1~3週間で症状は治まるとのことで、先ほどの知り合いの女性は1週間ほどで治ったそうです。

新型コロナウイルスの流行により、マスクと消毒の生活を送っていたため、新型コロナウイルスが5類に分類され、対策が不要となった現在、インフルエンザやRSウイルスなど、様々な感染症が全国的に流行っているようなので、体調管理に気を付けて過ごしたいですね。

また、梅毒についても、昨年を上回るペースで感染が広がっています。梅毒は治療を行わないと、症状は進行してしまいますので、早期発見、早期治療が大切です。感染が疑われる場合は、迷わず検査を受けましょう。

【梅毒の検査はこちらから】

≪参照資料≫

伝染性単核球症(日本感染症学会)

「いきなりエイズ」という言葉をご存じですか?

みなさん、「いきなりエイズ」という言葉を聞いたことがありますか?
なんとなく想像がつく方もいるかもしれませんが、「いきなりエイズ」とは、エイズを発症して、初めてHIVウイルスの感染を知ることを指します。

AIDS(エイズ)は「後天性免疫不全症候群」と訳され、HIVに感染することで、免疫力が低下し、普段は感染しない病原体にも感染しやすくなり、さまざまな病気を発症する状態のことをいいます。
HIVに感染し、抵抗力が落ちることで発症する疾患のうち、代表的な23の指標となる疾患が決められており、これらを発症した時点でエイズ発症と診断されます。

先日、この「いきなりエイズ」の患者の割合が、沖縄県内で2022年に52.6%となり、2002年以来20年ぶりに50%台を超えた、という記事が報道されていました。
全国的には、「いきなりエイズ」の患者の割合はおおよそ30%ほどで推移しています。

(厚生労働省エイズ動向委員会データより作成)

現在では、エイズ発症前の早期段階でHIV感染を発見し、治療を開始することでエイズの発症を防ぐことができ、HIVに感染していない人と同じように、健康的な社会生活を送ることができるようになっています。

また、治療を継続して体内のウイルス量が減少すれば、HIVに感染している人から他の人への感染リスクが大きく低下することも確認されています。

そのため、感染に不安のある方はHIVの検査を受け、感染が判明した場合は、すぐに適切な治療をはじめることがとても大切です。

【HIVの検査はこちらから】

≪参照資料≫

HIV/エイズって何? HIV検査相談マップ

API-Netエイズ予防情報ネット