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昨年約13,000人の梅毒の新規感染者数が報告されました

梅毒の新規感染者数が近年増加しているというニュースをよく耳にするようになりましたが、国立感染症研究所の感染症発生動向調査によると、2022年に12,966件の梅毒の症例が報告され、2021年の年間の症例数7,875件の1.6倍となりました。

男女別・年齢別でみると、男性は20~50代と幅広い層で感染者がみられますが、女性は20代の若い人たちが感染者の中心となっています。

性風俗産業の従事者や利用者が感染者の4割を占める一方、近年はマッチングアプリやSNSの普及により、若者を中心に不特定多数の人と性交渉をする機会が増えたことも感染者数が増加した要因の一つと考えられています。

(国立感染症研究所感染症動向調査より作成)

梅毒は梅毒トレポネーマという病原体の感染によっておこる性感染症です。

梅毒トレポネーマがリンパ節に侵入し、時間の経過とともに血液を巡って全身に広がっていきます。

梅毒は、症状が現れる時期と症状が自然に消える時期を交互に繰り返しながら進行します。

感染後約3週間~6週間後、感染がおきた部位(陰部、肛門、口など)に、初期硬結(しこり)や硬性下疳(潰瘍)が見られたり、リンパ節の腫れなどの症状が出てきますが、無症状の場合もあります。【早期顕症梅毒第Ⅰ期】

しかし、症状が出た場合でも、無治療のままでいても、やがてそれらの症状は消失していきます。

第Ⅰ期の症状が一旦消失した後、4~10週間の潜伏期を経て、手のひらや足の裏など、全身に赤い発疹(梅毒性バラ疹)が出てきます。【早期顕症梅毒第Ⅱ期】
この時期には、発熱、倦怠感等の全身症状に加え、泌尿器系、中枢神経系、筋骨格系の多彩な症状を呈することがあります。
第Ⅰ期同様、無治療でも数週間~数か月で症状はおさまってきます。

さらに無治療のまま年数が経過すると、皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)が発生し、やがては心臓、血管、脳などの複数の臓器に病変が生じ、場合によっては死亡に至ることもあります。【晩期顕症梅毒】

梅毒の治療は、一般的には外来で処方された抗菌薬(ペニシリン剤)を服用します。
病変の部位によっては入院のうえ、点滴で抗菌薬の治療を行うこともあります。

現在は、感染者の6割は早期顕症梅毒の段階で感染が判明するため、比較的早期から治療を開始する例が多く、抗菌薬が有効であることなどから、晩期顕症梅毒に進行することはほとんどありませんが、感染者の増加に伴い、晩期顕症梅毒の新規感染者数も年々増えています。

感染予防としては、不特定多数の人との性的接触を避けることや、コンドームを使用することが大切です。

梅毒は、治療をしなくても症状がなくなることがありますが、自然に治ることはありません。

早期に治療すれば治る病気ですので、性器などの感染部位にしこりがあるなど、梅毒が疑われる症状がある場合は、早めに検査し、医療機関を受診しましょう。

また、梅毒は知らないうちにパートナーに感染させていることが多い感染症ですので、パートナー等と一緒に検査を受けることも大切です。

 

【梅毒の検査はこちらから】

≪参照資料≫

日本の梅毒症例の動向について(国立感染症研究所)

梅毒とは(国立感染症研究所)

淋菌の薬剤耐性化

先日、アメリカで、淋菌の感染者から、5種類の抗生物質に耐性を持つ新たな株が検出されたと報告があったそうです。

この株は、英国やアジア太平洋地域の各国ですでに検出されている株ですが、アメリカでは今回が初の感染例として報告されました。

淋菌は薬剤への耐性を持ちやすい菌として知られており、薬剤に耐性を持つ淋菌が新たに出現する可能性は高いとされていました。

淋菌の感染者は、日本では、男女とも20代の若年層に多く見られます。

男性では、尿道から感染して急性尿道炎を起こし、濃い黄白色の膿性の分泌物の出現や排尿痛、尿道口の発赤がみられます。そのまま放置すると、前立腺炎、精巣上体炎となり、不妊症の原因にもなります。

一方、女性では、黄色い膿のようなおりものや、排尿痛などの症状がありますが、多くの場合、無症状に経過します。淋菌感染症は、子宮の入り口が炎症する子宮頚管炎の原因にもなり、炎症がさらに進行していくと、子宮内膜炎、卵管炎等の骨盤内炎症性疾患を起こし、不妊症や子宮外妊娠の原因にもなります。

淋菌感染症は、自覚症状がない場合も多いため、気が付かないうちに感染していたり、パートナーに感染させていることが多い感染症です。

米疾病対策センター(CDC)は、薬剤耐性の脅威が最も差し迫っている細菌の1つに、淋菌を挙げています。
近年、淋菌の薬剤耐性化が顕著で、深刻な多剤耐性化が進んでいます。

いつかどの薬も効かない淋菌が出てくる可能性もあるため、まずは感染しないように予防することが大切です。

性的接触時にはコンドームを必ず使用し、感染が疑われたときは、パートナーとともに検査を受け、治療を行いましょう。

【淋菌の検査はこちらから】

 

<参考記事>【薬剤耐性の高い淋菌、米国で報告 性感染症の患者がコロナ過で急増】

 

記録的な大寒波

何日も前から、今季最強や10年に1度の大寒波など、毎日のようにニュースで取り上げられ、注意が促されていましたが、本当にすごい寒気がやってきましたね。

こちらは雪こそ降りませんでしたが、とにかく寒くて、普段は暖房を節約して使っていましたが、今回ばかりは我慢できずに、ありとあらゆる暖房器具を使ってしまいました。

ニュースを見ていると、大雪や寒気の影響で、道路で立ち往生が発生したり、電車が動けなくなり、車内での閉じ込めが発生するなど、全国的に多くの被害をもたらしましたね。

ピークは過ぎたようですが、週末以降も寒さが続くようなので、暖かくして、体調を崩さないようにしたいですね。

一方、最近は新型コロナウイルスの新規感染者数は減少傾向にあるようですが、

群馬県では、群馬県新型コロナ検査無料化事業の『感染拡大時の一般検査事業』を2月28日(火)まで延長いたしました。

【群馬県新型コロナ検査促進事業の実施について(検査無料化事業)】

群馬県より要請を受け、感染不安のある下記に該当する方は、引き続き、当検査所でも検査を行っております。
・無症状の方
・濃厚接触者ではない方
・群馬県在住の方

【新型コロナ無料検査】

予約は必要ありませんので、群馬県在住がわかる身分証明書をお持ちの上、直接検査会場までお越しください。

受付時間:月~金 10:00~16:00
(土日祝日休み)

検査会場:株式会社メディック

高崎市あら町5番地1

TEL:027-321-3000

『スマホ認知症』を知っていますか

認知症と聞くと、高齢者の病気と思われがちですが、近年物忘れ外来を受診する若い世代が急増しているそうです。

特に30~50代の受診者が多く、「人や物の名前が出てこない」「漢字が書けない」「簡単な計算ができない」など、認知症と同じような症状を訴えて受診するのですが、MRIの検査では異常がないものの、認知機能テストなどを行うと脳機能の低下がみられるそうです。

このように、認知症ではないのに認知症と同じような症状が見られたら、それはスマホが原因かもしれません。

「スマホ認知症」は、スマートフォンからの過剰な情報収集によっておこります。脳は本来、取り入れた情報を整理整頓して、記憶を引き出しています。

しかし、スマホで動画やニュースなどをだらだらと見続けることで、脳で処理できないほどの情報が次々と入ってくるため、脳が情報を整理できず、疲弊してしまい、記憶力・判断力・集中力の低下へとつながっているのです。

これらは脳過労による一時的な機能の低下なので、生活習慣の改善で回復が可能ですが、そのままスマホのだらだら利用を続けていると、将来的にアルツハイマー型認知症につながる可能性が高いと言います。

スマホ認知症の改善と予防のためには、スマホの使用時間を減らすことはもちろん、ぼんやりする時間を作って脳を休めたり、散歩などの適度な運動を取り入れたり、すぐにスマホを頼らず、自分で考えたりすることが大切です。

スマホはとても便利で、私たちの生活に欠かせないものとなっていますが、これからは普段から意識して、スマホから離れた時間を持つことが必要かもしれませんね。

 

コロナの流行から3年が経ちますね

年明けの3連休が終わって、新学期も始まり、いよいよ2023年も本格始動という感じですね。

今年こそ、コロナが落ち着くといいな・・・と思っていましたが、年末年始で減少傾向にあった新型コロナウイルスの感染者数が、また増加してきました。

国内の死亡者数については連日多くの人数が報告され、1月12日には過去最多となる 489人が報告され、この1か月余りで10,000人以上が亡くなりました。

中国では、ゼロコロナ政策の解除により急激に感染が広がっているとみられ、新たな変異株の出現が懸念される中、アメリカではオミクロン株の派生型『XBB1.5』の感染者が急増しているようです。

『XBB1.5』は、これまでの免疫を逃れ、感染力も強いため、感染者も急増しているようです。日本でもすでに何名か確認され、いずれは『XBB1.5』の感染が日本でも広がり、第8波が長引くことが懸念されています。

まだまだコロナが落ち着く様子はありませんが、重症化する新たな変異株が出てこないことを願うばかりです。

群馬県では、引き続き、群馬県新型コロナ検査無料化事業の『感染拡大時の一般検査事業』を行っています。(2023年1月31日(火)まで)

※帰省、旅行、イベント参加等の活動を目的とした【ワクチン検査パッケージ等定着促進事業】は1月12日(木)をもって、終了いたしました。

【群馬県新型コロナ検査促進事業(無料検査)の実施について】

群馬県より要請を受け、感染不安のある下記に該当する方は、引き続き、当検査所でも検査を行っております。

【くわしくはこちらをご覧ください】

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。

旧年中は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申しあげます。

本年も変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申しあげます。

年末年始は、皆さんどのように過ごされましたか?

3年ぶりに行動制限がない年末年始となったので、旅行や帰省等された方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

テレビでは、空港や駅で多くの人が行きかう様子が映し出され、交通機関の利用者数もコロナ前の数字を徐々に取り戻しつつあるようですね。

とはいえ、日々、新型コロナウイルスの新規感染者のニュースは流れ、まだまだマスクも手放せない毎日です。

今年はコロナ前の日常が送れるような年になるといいですね。

現在、群馬県では群馬県新型コロナ検査無料化事業の『感染拡大時の一般検査事業』を行っています。(2023年1月31日まで)

感染不安のある下記に該当する方は、当検査所でも検査を行っております。

 ・無症状の方
 ・濃厚接触者ではない方
 ・群馬県在住の方

また、県外在住者の方も、『ワクチン・検査パッケージ等定着促進事業 』により、旅行や帰省等される方は、条件はございますが、無料で検査を受けられます。(2023年1月12日まで)

詳しくはこちらをご確認ください。↓ ↓ ↓

【群馬県新型コロナ検査促進事業の実施について】

受付時間:月~金 10:00~16:00
(土日祝日はお休み)

検査会場:高崎市あら町5番地1

TEL:027-321-3000(株式会社メディック)

HIV感染症について

いよいよ年も押し迫り、今年もあと少しで終わりですね。

前回に引き続き、今回はHIVについてさらに詳しくお話いたします。

HIVとは、Human Immunodeficiency Virus(ヒト免疫不全ウイルス)のことで、ヒトの体をさまざまな細菌、カビやウイルスなどの病原体から守るのに大変重要な細胞である、Tリンパ球やマクロファージ(CD4陽性細胞)などに感染するウイルスです。

HIVに感染すると、それらの細胞が体内から徐々に減少していくことで、免疫力がゆっくり低下していき、無治療のまま数年経過すると免疫不全状態となり、日ごろかかることのない様々な病気にかかりやすくなり、エイズ(後天性免疫不全症候群)を発症します。

HIVの症状

HIV感染の経過は感染初期(急性期)、無症候期、エイズ発症期の3期に分けられます。

Ⅰ.感染初期(急性期)

HIVに感染すると、数週間以内に発熱、咽頭痛、筋肉痛、皮疹、リンパ節腫脹、頭痛などのインフルエンザに似た症状が出ることがあります。症状は全く無自覚の程度から、無菌性髄膜炎に至るほどの強いものまで、その程度は様々です。

初期症状は数日から10週間程度続き、多くの場合自然に軽快します。
しかし、この症状からはHIV感染をしているかどうかを確認することはできません。
HIV感染後、通常6~8週間経過して、血液中にHIV抗体が検出されるので、この時期に検査によってHIVの感染が判明すると、その後の治療及び経過に有効になります。

Ⅱ.無症候期

初期症状が落ち着いた後、自覚症状のない時期(無症候期)が数年続きます。この期間は、HIV感染症に特徴的な症状はほとんどありませんが、性感染症や肝炎、繰り返す帯状疱疹、ヘルペス、結核や口腔カンジダ
、赤痢アメーバなどがきっかけとなってHIV感染が判明することも少なくありません。

Ⅲ.エイズ発症期

HIV感染後、治療が行われないとさらに進行し、病気とたたかう抵抗力(免疫)が低下し、本来なら自分の力で抑えることのできる病気(日和見感染症)や悪性腫瘍などを発症するようになってしまいます。

HIVの検査

HIV検査は偽陽性判定を防ぐ目的で、『スクリーニング検査』と『確認検査』の2段階で行われるのが一般的です。

最初に行われる『スクリーニング検査』は、感染検体を漏らさず検出することが求められることから、検出感度が優先される検査方法で検査を行います。
しかし、検出感度が優先されるので、本当は感染していないのに【陽性】の結果が出てしまうことがあります(このような誤った陽性のことを【偽陽性】と呼んでいます。)

そのため、『スクリーニング検査』で陽性が出た場合に受けるのが、『確認検査』です。
この『確認検査』によって、陽性の判定が出ると、HIV感染が確定となります。

-検査を受ける時期について-

・感染の有無をはっきり確認したいとき
感染の可能性のある機会があって3か月以上たってから検査を受け、【陰性】と出た場合は、感染していない と考えられます。(確定検査)

・ 感染のことがどうしても心配になったとき
感染がとても心配な場合は、感染の可能性のある機会から6~8週間経過後に検査を受けることで、ひとつの目安を得ることができます。ただし、結果が【陰性】と出てもその結果を最終的に確認するためには、感染の機会から3か月以上たってからの再受検が必要となります。

HIVの治療

HIVの治療は、作用の異なる抗HIV薬を組み合わせて服用する多剤併用療法が標準治療法となっています。近年は、これらの薬剤が1錠になった薬が使用可能となり、1日1回1錠という治療が一般化してきました。

抗HIV薬は、HIVの増殖をおさえ、免疫力を維持することを目的としています。
近年の医療の進歩と治療薬の開発により、薬をきちんと飲み続けることで、エイズの発症を防いで、感染していない人と同じように、健康的な社会生活を送ることができるようになっています。

しかしながら、現在のところ、HIVを完全に体内から取り除くことはできないため、薬をきちんと飲み続けることが大変重要です。

HIVの予防

HIVは、性的接触、血液によるもの、母子感染と感染経路が3つに限られています。

中でも、性的接触による感染は最も多い感染経路です。
クラミジアや梅毒、淋菌、性器ヘルペス感染症などの性感染症にかかると、性器の粘膜が壊れてHIVに感染しやすくなります。

このため、性行為ではコンドームを正しく使用することが大切です。コンドームの正しい使用はHIVに限らず、それ以外の性感染症予防にとっても有効な手段です。

また、HIVウイルスはとても弱いウイルスで、血液や体液を介して接触がない限り、日常生活では感染する可能性は極めて低いウイルスです。正しい知識を持った上で予防することが大切です。

現在では、HIVはきちんと服薬し続ければ、ウイルスの増殖を抑え込むことができ、エイズへと至ることはほとんどなくなりました。そのため、HIVを早期に発見し、適切な治療をはじめることがとても重要です。

【HIVの検査はこちらから】

≪参照資料≫

AIDS(後天性免疫不全症候群)とは  国立感染症研究所

エイズQ&A-HIV/エイズの知識 API-Netエイズ予防情報ネット

ストップエイズ!まずは早めに「HIV検査」を  政府広報オンライン

HIVとAIDS(エイズ)の違いをご存じですか?

HIVとAIDS(エイズ)は、しばしば同じものとしてとらえられることがありますが、実際の意味はそれぞれ異なります。

HIVは「ヒト免疫不全ウイルス」という、免疫力を低下させるウイルスのことです。

一方、AIDS(エイズ)は「後天性免疫不全症候群」と訳され、HIVに感染することで、免疫力が低下し、普段は感染しない病原体にも感染しやすくなり、さまざまな病気を発症する状態のことをいいます。
HIVに感染し、抵抗力が落ちることで発症する疾患のうち、代表的な23の指標となる疾患が決められており、これらを発症した時点でエイズ発症と診断されます。

・HIVの感染経路

1)性的接触

性的接触による感染は最も多い感染経路です。HIVは主に血液や精液、膣分泌液に多く含まれています。HIVは感染者の血液・精液・膣分泌液から、その性行為の相手の性器や肛門、口などの粘膜や傷口を通ってうつります。

2)血液によるもの

血液を介しての感染は、HIVが存在する血液の輸血や、覚せい剤などの依存性薬物の“回し打ち”による注射器具の共用などによって感染します。輸血については、現在、日本赤十字社においてすべての献血血液について非常に厳格なHIV検査を実施しているため、感染の危険性は極めて低いです。

3)母子感染

母子感染は、出産時の産道感染、胎内感染、母乳による感染があげられます。

HIVウイルスはとても弱いウイルスで、血液や体液を介して接触がない限り、日常生活では感染する可能性は極めて低いウイルスです。唾液や涙等の分泌液中に含まれるウイルス量は存在したとしても非常に微量で、お風呂やタオルの共用で感染した事例は今のところ報告されていません。

・日本国内におけるHIV感染者/AIDS患者の推移

日本では1985年に初めてエイズ患者が報告され、2021年までにHIV感染者23,231件、エイズ患者10,306件、合わせて33,537件の報告がありました。2021年1年間の新規報告者数は,HIV感染者が742件、エイズ患者が315件、合わせて1,057件となり、2013年の1,590件の新規報告数をピークとして、減少傾向となっています。


(厚生労働省エイズ動向委員会データより作成)

 

HIV感染症やエイズの治療方法は大きく進歩し、エイズはもはや「死の病」ではなくなりました。
HIV感染やエイズの発症を予防するためには、感染経路を正しく理解したうえで予防し、疑いがあるときは迷わず検査を受け、感染が認められた場合は、早期に治療にとりかかることが大切です。

【HIVの検査はこちらから】

次回は、HIVについて詳しくお話しします。

≪参照資料≫

HIV/エイズって何? HIV検査相談マップ

エイズQ&A-HIV/エイズの知識 API-Netエイズ予防情報ネット

令和3(2021)年エイズ発生動向年報 API-Netエイズ予防情報ネット

12月1日は世界エイズデーです

皆さんは、HIV/エイズに関する正しい知識はお持ちですか?

エイズが社会問題となった1980年代は、HIV感染者やエイズ患者に対する有効な治療法がなく、エイズは『死に至る病である』と、世界中でとても恐れられていました。
そのため、エイズ発症の原因となるHIVウイルスの感染経路は、性的感染、血液感染、母子感染に限られていますが、そういった正しい情報が十分に伝わらず、HIV感染者やエイズ患者は差別や偏見に苦しめられていました。

世界エイズデー(World AIDS Day:12月1日)は、世界レベルでのエイズのまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消を目的に、WHO(世界保健機関)が1988年に制定したもので、毎年12月1日を中心に、世界各国でエイズに関する啓発活動が行われています。

世界エイズデーキャンペーンをはじめ、HIV/エイズに関する運動では、“レッドリボン(赤いリボン)”がシンボルとなっています。
”レッドリボン”がエイズのために使われ始めたのは、アメリカでエイズが社会的な問題となってきた1980年代の終わりごろでした。このころ、演劇や音楽などで活動するニューヨークのアーティスト達にもエイズがひろがり、エイズに倒れて死亡するアーティスト達が増えていきました。そうした仲間達に対する追悼の気持ちとエイズに苦しむ人々への理解と支援の意思を示すため、“赤いリボン”をシンボルにした運動が始まりました。

そして、その考えに共感した人々によって国境を越えた世界的な運動として発展し、UNAIDS(国連合同エイズ計画)のシンボルマークにも採用されています。
”レッドリボン”は、あなたがエイズに関して偏見をもっていない、エイズとともに生きる人々を差別しないというメッセージです。

現在は、治療法の進歩により、HIV陽性者の予後が改善された結果、HIV陽性者は感染の早期把握、治療の早期開始・継続によりエイズの発症を防ぐことができ、HIVに感染していない人と同等の生活を送ることが期待できるようになりました。また、治療を継続して体内のウイルス量が減少すれば、HIVに感染している人から他の人への感染リスクが大きく低下することも確認されています。

しかし、現状はそうした変化が正確な情報として十分に伝わっているとは言えず、有効な治療法がなく死に至る病であった時代の認識にとどまっている場合が少なくありません。そのことがHIV感染を心配する人たちを検査や治療から遠ざけ、また、差別や偏見を招く要因の一つになっているとも言われています。

皆さんも、この機会に、HIV/エイズに関する正しい知識を身につけ、HIVの早期発見のために、不安があれば迷わず検査を受けてみてはいかがでしょうか。

【HIVの検査はこちらから】

≪参照資料≫

12月1日は「世界エイズデー」 厚生労働省

API-Net エイズ予防情報ネット 公益財団法人 エイズ予防財団

群馬県新型コロナ検査促進事業の延長について

最近は紅葉も見ごろを迎え、天気のいい日はどこかへ出かけたくなるような毎日ですね。

一方で、寒さは徐々に厳しくなり、今年は新型コロナウイルス感染症とインフルエンザとの同時流行も心配され、新型コロナウイルス感染症の新規感染者は全国で増加の一途をたどっています。

それに伴い、群馬県では、【群馬県新型コロナ検査無料化事業】の『感染拡大時の一般検査事業』を12月31日(土)まで延長いたしました。

【群馬県新型コロナ検査促進事業の実施について(検査無料化事業)】

群馬県より要請を受け、感染不安のある下記に該当する方は、引き続き、当検査所でも検査を行っております。
・無症状の方
・濃厚接触者ではない方
・群馬県在住の方

【当検査所の新型コロナ無料検査について】

群馬県在住がわかる身分証明書をお持ちの上、検査会場までお越しください。

受付時間:月~金 10:00~16:00

(土日祝日休み)

※なお、12月29日(木)~12月31日(土)は休業日となります。

検査会場:高崎市あら町5番地1

TEL:027-321-3000(株式会社メディック)