『スマホ認知症』を知っていますか

認知症と聞くと、高齢者の病気と思われがちですが、近年物忘れ外来を受診する若い世代が急増しているそうです。

特に30~50代の受診者が多く、「人や物の名前が出てこない」「漢字が書けない」「簡単な計算ができない」など、認知症と同じような症状を訴えて受診するのですが、MRIの検査では異常がないものの、認知機能テストなどを行うと脳機能の低下がみられるそうです。

このように、認知症ではないのに認知症と同じような症状が見られたら、それはスマホが原因かもしれません。

「スマホ認知症」は、スマートフォンからの過剰な情報収集によっておこります。脳は本来、取り入れた情報を整理整頓して、記憶を引き出しています。

しかし、スマホで動画やニュースなどをだらだらと見続けることで、脳で処理できないほどの情報が次々と入ってくるため、脳が情報を整理できず、疲弊してしまい、記憶力・判断力・集中力の低下へとつながっているのです。

これらは脳過労による一時的な機能の低下なので、生活習慣の改善で回復が可能ですが、そのままスマホのだらだら利用を続けていると、将来的にアルツハイマー型認知症につながる可能性が高いと言います。

スマホ認知症の改善と予防のためには、スマホの使用時間を減らすことはもちろん、ぼんやりする時間を作って脳を休めたり、散歩などの適度な運動を取り入れたり、すぐにスマホを頼らず、自分で考えたりすることが大切です。

スマホはとても便利で、私たちの生活に欠かせないものとなっていますが、これからは普段から意識して、スマホから離れた時間を持つことが必要かもしれませんね。