梅毒の感染者が増えています

近年、梅毒の感染者数が急増しているのは皆さんご存じですか?

梅毒は昔の病気、というイメージを持っている方もいるかと思いますが、2010年以降、梅毒の感染者数は徐々に増加傾向にあります。

2010年には600件ほどだった梅毒患者の報告件数が、2018年には全国で7,000件近く報告され、その後いったん減少傾向が見られましたが、コロナ過の2021年に再び増加に転じ、8,000件近くの症例が報告されました。
そして、国立感染症研究所が週ごとに公表する感染症発生動向調査(速報値)によると、今年初めから7月3日までにおよそ5,600件の症例が報告され、2022年の梅毒患者が年間1万件を超える勢いで増加していることがわかりました。

(国立感染症研究所感染症動向調査より作成)

全国的に増加傾向にありますが、特に東京や大阪といった都市部や、その周辺地域で感染者が急増しています。
また、年齢別でみると、男性は20~50代、女性は20~30代が感染者の中心となっており、異性間性交渉が主な感染経路となっています。

感染者が増加した要因としては、はっきりした理由はわかっていませんが、SNSの普及により、不特定多数の人と性交渉をする機会が増えたことや、性風俗サービスの多様化、また感染の流行を受け、検査数が増加したことも理由の一つと考えられています。

感染予防としては、不特定多数の人との性的接触を避けることや、コンドームを使用することが大切です。
また、梅毒は早期に治療すれば治る病気ですので、性器などの感染部位にしこりがあるなど、梅毒が疑われる症状がある場合は、早めに検査し、医療機関を受診しましょう。

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次回は、梅毒について詳しくお話しします。

≪参照資料≫

日本の梅毒症例の動向について(国立感染症研究所)